8/31(土)・9/1(日)に、柿崎 藤泰先生の「胸郭運動システムの異常と歩行-歩行の特徴を捉える-」セミナー(2days)を催しました。
このセミナーは、「胸郭運動システムの再建法」のコンセプトを基に、歩行における足部機能と胸郭機能の関連性を学び、評価の仕方から結果を引き出せる技術を習得することを目的としております。5回コース受講後の”Second stage”として位置付けられており、今回のセミナーにも以前胸郭運動システムアプローチ講座(5回コース)を受講していただいた先生方が多く参加してくださいました。
1日目は、胸郭運動システムの概要から始まり、肋骨の分節的に生じる運動の評価、胸郭形状の視診・触診を行い、実際に胸郭へのポジショニングを通して下行性に反応を引き出す方法を学んでいきました。
胸郭をNeutral化にするポジショニングを実施することで、足関節周囲筋群の筋緊張や足趾の可動性が瞬時に変化する下行性の反応の意味を熟知していただきました。実際に間近でその変化を見られたことで、胸郭と足部の機能的なつながりを実感し、受講生の皆さんは理解がより深まった様子でした。
その一方で、現象を的確に捉えるための評価や、胸郭を誘導するボールの微妙な調節が難しいという言葉もありました。実際に目線の高さ、指の置き方、誘導方向でこちら側が受け取る評価は変わってしまいますが、その間違いやすいポイントについても解説を加えながら実技を進めています。皆様がその間違いに気づき、正確に現象が捉えられるように時間をかけながら行うことができました。
1日目の後は、近くのお店で懇親会を開催致しました。時には談笑、時には深い話と腰を据えて皆様とお話しすることができました。受講生の臨床お悩み相談などは今後のセミナーのヒントになりますので、大変勉強になりました。
2日目は、1日目で学んだ胸郭運動システムの考えをもとに足から胸郭を変化させる、上行性の反応を引き出す方法を学んでいきました。典型的な胸郭左側方偏位に見られるいくつかの特徴的な足部のアライメントや動きに対して、足底にパッドを貼付し、胸郭の機能形態変化やそれに伴う歩容変化を追っていきました。
ヒトに共通した現象を正確に捉え、効果的な介入ができるようになるまで、繰り返し行っていただきます。受講生は、1mm厚パッドだけで歩行の推進性が増すことや、貼付位置がわずかにずれてしまうだけで効果的な反応が引き出せないことを、実技を通して実感されていました。分からない時や評価に迷った時にはすぐに講師を呼んで聞ける環境があることが、少人数制の強みだと感じます。
「講師の先生に確認していただき、何が正しいか、何が間違っているか理解できました。」
「5回コースを終えてから、上行性の反応を引き出すことを学べたので、胸郭運動システムの理解がより深まりました。」など、主催者としてもとても嬉しいお言葉をたくさんいただくことができました。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。次回は12月に開催予定となっています。ご興味のある先生はこちらをご覧になってください。お待ちしております。
開催場所:Breathing Care Tokyo(最寄駅:JR秋葉原駅 徒歩10分)
〒110-0016 東京都台東区台東1丁目23-12 パールヨットビル 2F
お申し込み先・お問い合わせ先:
HP: https://www.breathingcaretokyo.com/
Mail: breathingcaretokyo@gmail.com